DL配置とRS配置の違い

 DL配置とRS配置の違いを勉強しちゃいます。勉強っつっても簡単だから固くなったらイカンよ(笑)これも国家試験で出るし、授業やなんやらで使うからきちんと知っておくのが大事だね。特にDLはRSと同じって思ってる人結構見かけるからね。試験でヤバイぞ(笑)

 まずは、DL配置ってのは殆どアミノ酸と糖でしか使わないと思っていいです。なんでかって言うと分類が楽になるから。R,Sでアミノ酸とか糖を分類するとゴチャゴチャになっちゃうのだ。んじゃDL配置から説明するね。

 DL配置:これはもう規則なの。だから形を覚えちゃうしかないんだよね。アミノ酸は平面的な図フィッシャーの投影式で見ると、真ん中をα炭素として、H
2N--C--COOHとなって、下にHがくっつきます。この形がLです。そう決めたんです。覚えてください(笑)あのよくテキストとかで載ってる形ね。立体的な時に判別するときは(実際フィッシャーを立体にしなおしてこっちで見てもいいんだけどね)Hをハンドルの軸に持ってきて、奥にします。後はCORN(COOH、R、NH2)の順にハンドルの回転方向をみてやるだけ。CORNだからトウモロコシの法則ね(笑)CORNって左に回って読めたら左だからレフト(Left)だからLって覚えちゃおう(実際左って意味らしいんだけど、レフトの意味はない)んで、その逆回転がDだよね。
 次に糖の場合は、H--C--OHとなって、下がCH
2OHね。これをDとします。OHとHが入れ替わったらL配置だよ。OHが左にあるからLって覚えるとわかりやすいね。んなわけで、これがD,Lの判別法です。

 RS配置:これはルールがあるから、それさえ覚えちゃえば簡単だ。んじゃ説明するよ。
1.一番原子番号が小さい原子をハンドルの軸の付け根に持っていく。(トウモロコシの法則と同じね)
2.ハンドル上に三つの原子を置いて原子番号の大きい順に番号を付ける。
3.番号順にハンドルを見て、右回りならR、左回りならS
以上ルールおしまい(笑)簡単でしょ?右回りだったらライトだからRって覚えると楽だね(ホントはライトじゃないんだけどね・・・笑)

 というわけで、DLとRSは解ったかな?んじゃ練習してみよ〜♪

 まずLアラニンをRSで表してみよう!!
できた?答えはSだね。水素が一番小さいから軸、アミノ基の窒素が一番大きいから1番、次はカルボキシル基とメチル基だけど、同じ炭素だよね?だからそれにくっついてる原子をみてやるんだね。するとカルボキシル基は酸素、メチル基は水素だから酸素の方が原子番号大きいよね?んなわけで、カルボキシル基が2番でメチル基が3番。だからLアラニンは左回りでS配置だね。

 次はDグリセルアルデヒドだ。
できたかな?答えはRだよ。水素を軸に持ってくるのはいいよね?次は酸素が1番になります。んで、あれあれ・・・アルデヒド基とメチル基+ヒドロキシル基があるよね?炭素同士だし、その次についてる原子も酸素で同じだ・・・これは酸化数が大きい方が優先されます。アルコール酸化するとアルデヒドになるよね?だからアルデヒド基が2番でメチル基+ヒドロキシル基は3番。すると・・・右回りでRだ。だからDグリセルアルデヒドはRです。

 んじゃもう一つ。Sアスパラギン酸はどうかな?
できた?ちと難しいけどこれはLです。水素が軸になって、COOH、R、NH2のCORNの順で見てあげます。すると左回りだからL。だからSアスパラギン酸はLなんだね。

 あれあれ?カンがいい人なら気が付いた?結局SはL、RはDで同じじゃん。って思ったでしょ?甘いな・・・笑。んじゃ最後になるけど、これ判別してみて。

 Lシステインです。
判別できた?答えはRです。合ってたかな?水素が軸、アミノ基の窒素が1番ってのはいいよね。次です、カルボキシル基とメチル基+HSはね、炭素に直にくっついてる原子を見て、するとカルボキシル基は酸素、メチル基+HSは硫黄が直にくっついてるよね?硫黄の方が原子番号が大きいのでこっちが2番になって、カルボキシル基は3番になっちゃうの。すると右回りでRになっちゃうんだね。だからLシステインはRなんだよ。

 ね。違ったでしょ?RSは解りやすいし、絶対的な配置なんだけど、生体アミノ酸とか生体の糖とかで分類するとこんな例外がでちゃうの。だから昔ながらのDL配置の方が20種のアミノ酸もLで統一されてるでしょ?(グリシン以外ね)生体ではD,Lのどちらか一方を使ってることが多いので、わかりにくくなっちゃうから、糖とアミノ酸だけはDLをまだ残してるんだよ。
 だからDLとRSは違うんだよ。ちゃんと解るまで練習だよ。