紙を食べられない人間。

 ヤギは紙を食べることができるって話よく聞きますよね?じゃぁ、なんで人間は紙を食べられないのだろうか?って思いませんか?結論から言うと人間にはセルロースを分解する酵素がないためです。セルロースとはβ−グルコースが沢山繋がったものです。あれ?!カンのいい人は気が付いたかもしれませんが、グルコースが沢山繋がった物って筋肉にあるグリコーゲン(デンプンと同じような物質です)、植物にあるデンプンなどと同じですよね?だけど、性質が全く違う。これは繋がり方が少し違うためです(セルロースはβ−グルコースが、デンプン、グリコーゲンはα−グルコースが沢山繋がったもの)。紙とは木の繊維から出来ています。つまりセルロースとは木や草などの繊維です。セルロースは地球上に多量にあり、例えばそこら辺を見てくれればわかりますが、木、草、紙、さらにはそれらを加工した製品にあたります。これらが食べられたら食料が少ない!!どころじゃなく、ありすぎて困ってしまいますね(爆)でも、木を見てください。なかなか腐りませんね?だけどデンプンとかって結構早く腐ってしまいます。温めてもデンプンは安易に切れて解けてしまいますが、セルロースはなかなか壊れません。なぜかって?だって、セルロースは植物の骨格というべき存在で植物の身体を支えている物質です。すぐ壊れたら困るでしょ(笑)
 セルロースを分解する酵素を持つものは、フナムシ、ナメクジ、草食動物の腸内にいる細菌達がそうで、これらを分解して単糖を作ります。もちろんセルロースはグルコースが沢山繋がったものですから、普通に後は栄養素とするだけです。草食動物の腸はとても長いです。これは腸内細菌が時間をかけてゆっくりと分解できるようにしているためです。人間はこのセルロースからグルコースに分解する酵素がないために栄養素とすることができませんので、セルロースは食物繊維として腸内を整えるものとして食べます。前に乳糖不耐症を書きましたが、これはある人がラクトースを分解する酵素がなくなってしまうという病気でしたね?これも結局酵素がないため栄養素とすることができなくなってしまっているのです。最近の研究ではナメクジのもっている酵素を利用してセルロースからグルコースを作って食糧難に対応しようという実験がなされ、すでにグルコースが取り出されているそうです。味はちゃんとグルコースの味がしますので安心してください(笑)