紫外線が癌を引き起こす理由

 紫外線が皮膚癌の原因だ!!とかよくテレビとかでやってますよね?じゃぁなんで紫外線って皮膚癌の原因になるんだろうか?って思いませんか?これには理由がありまして・・・まず、癌っていうのは簡単に言ってDNAが破壊されることにより起こります。つまり本来二重のラセンによって安定しているDNAが何らかの原因によって壊され塩基配列が入れ替わったり、幾つかが欠損してしまったりします。細胞はこのDNAの塩基配列を設計図として細胞分裂して同じ細胞を増やしますが、設計図が異なってしまうため異常な細胞を増やしてしまうことになります。これが癌の原因です。DNAは核酸塩基と呼ばれるアデニン、グアニン、シトシン、チミンという塩基性物質とリン酸、リボースというヘキソースからなっています。この核酸塩基は280nmという波長の光をよく吸収します。280nmというのは紫外線に含まれます。そして、波長が短くなるほどエネルギーが大きくなりますので、この波長はかなり大きなエネルギーです。光を吸収すると言うことは物質が励起状態になる(高エネルギー状態)になりますので、不安定になります。不安定になった結果そのまま酸素などと反応したり分解してしまったり、構造が少し変わってしまったりします。つまりDNAの塩基配列がこれによって変わってしまうと言うことです。だから紫外線が癌を引き起こすのです。核酸塩基を破壊するということですから、RNAも壊されるかも・・・
 ちなみに、化学系の人たちは吸光度計なるもので、分子の状態、構造を決定したりします。これはいろいろな波長を出してその吸収する波長で物質を特定しようという測定器です。例えば核酸塩基があれば280nmで吸収スペクトルは最大となるわけです。そして、この時分子を破壊されてしまうので、通常は弱い光で長波長側から短波長へと測定器は測定していきます。そうしないと分子が壊れて測定出来なくなってしまうことがあるからです。現に不安定物質などは弱い光でも壊れてしまうので2回目の測定では違ったスペクトルが得られることがあります。